夏の大分と、主人公の忘れられない思い出を行き来しながら繰り広げられる、繋がりと再生の物語です。
家族に虐待を受けている少年との出会い。主人公の女性にも、実はずっと心の奥底に抱えた傷があり…2人は次第に共鳴していく。
涙腺が3回も刺激されたのは、久しぶりでした。
「あの時、あの人への自分の対応は、 果たしてあれでよかったのだろうか。」
振り返って考えさせられることもありました。 心がチューニングされる感じがします。
「声なき声」を聞けるように。
良かれ悪しかれ、人は誰と出会うかによって、大きく運命は変わっていく。けれでも、そんな中で自分は何を決断するのか。誰と生きていくことを選択するのか。その選択権は自分にあることを忘れてはいけないなと思いました。
絆というものについて、考えさせられました。
絆なしには、人は生きていけないけれど、それが強過ぎても、弱過ぎても良くない。 強弱のグラデーションの中で、安心感と自由をバランスよく感じられるよう調整して皆が生きていけたら… 時にはまわりに助けを求めながら。 そんな風に祈りたくなる作品でした。
コメント