ラオスにいったい何があるというんですか?

読書

村上春樹さんの紀行文です。魅力的な旅先。日本では出会えない風景や、人々。美味しい食事。そして、旅と人生についての哲学。それらが、優しくかたりかけるような、親しみやすい文章で描かれています。

印象的に残った文章がたくさんあるのですが、この記事でその一部を紹介します。読んでくださった方の、読書の旅、人生の旅に役立つ発見があれば、幸いです。

「そこに何があるか前もってわかっていたら、誰もわざわざ手間暇かけて旅行になんて出ません。何度か行ったことのある場所だって、行くたびに『へえ、こんなものがあったんだ!』という驚きが必ずあります。それが旅行というものです」

読書もきっと、同じですよね!

「『旅先で何もかもがうまく行ったら、それは旅行じゃない』というのが僕の哲学(みたいなもの)である。」

村上春樹さんが訪れたフィンランドの名物バー。いつまでたっても店員が現れず、最後まで飲み物を注文できなかったそうです。想定外の事が起きてからが冒険の始まりですよね。旅したい!

「結局のところたいした役には立たないまま、ただの思い出として終わってしまうのかもしれない。しかしそもそも、それが旅というものではないか。それが人生というものではないか。」

国の人々の心を、人生を見つめる眼差しが、どこまでも優しく感じます。

「音楽と呪術というのは、きっとどこかで根がひとつに繋がっているのだろう」

ラオスで、民族音楽の奏者とシャーマン(呪術師)の役目を兼ねている人との出会いで、村上さんはそう感じたそうです。思わぬ出会いから、それまで浮かばなかった考えが浮かぶのも、旅の魅力かもしれないですね。

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