読書

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ヒグマのニュースが出るたびに思い出してしまう小説があります。それは…

羆嵐(くまあらし) 吉村昭さんによる小説です。実際に起きたヒグマによる連続殺傷事件をモチーフにした小説ではあるのですが、あまりにもリアルで最初に読んだ時はノンフィクションのルポルタージュだと思ってしまいました。その思い込みは10年以上続いて...
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1冊の本を読破して感じる事

先日、姑獲鳥の夏を読破して感じた事。1つの本を読み切ることって、やはりとても気持ち良いということ。姑獲鳥の夏は書籍自体が分厚く内容も重厚なので、その達成感や開放感はひとしおだったが、それ以上に1冊の本を読み切るということの快感を改めて感じる...
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読書で気にしなくても良い「後ろめたさ」

①読み切らずに他の本に行くこと②作者の意図の完全な理解はできないこと③内容の完璧な暗記はできないこと④読むのにまとまった時間を確保できないこと⑤図書館やブックオフで借りたり買ったりすること
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食べて、飲んで、生きていく。ランチ酒

「私は食べて、飲んで、生きていく。そして、生きていれば、何かが変わり、それはどこかであの子につながる。それでいい。」離婚している主人公。一人娘の親権は元旦那がもつ。娘にはなかなか会わせてもらえない。娘に会えない哀しみ。そして仕事で関わる孤独...
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ありがとう。世界でいちばん透きとおった物語

ありがとう。素直に敬意と感謝を表したい。小説は芸術であると、改めて気付かせてくれて。「文芸」という言葉の意味と可能性を、改めて教えてくれて。世界でいちばん透き通った物語を読んで、私はそんなふうに「透き通った」世界が少し見えました。無性に、京...
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読書を続けられるコツ6点

私が考える、読書を続けられるコツをまとめてみました。①読みどきを感じた時に集中小説でもノンフィクションでも、その人のライフサイクルや考え方の変化などによって、集中して読めるタイミング…「読みどき」があります。②読みどきを感じない本は「またい...
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生の実感と死との理想的な時間差について。小説ストロベリーナイト

私の読書史上、最悪。そう間違いなく言えるほどの残酷な冒頭シーンで幕を開ける小説。ブックオフで、なぜこの小説が目を引いたのだろう。なぜ私は冒頭を立ち読みしてレジに持って行ったのだろう。不思議な磁力がある。理由として言語化できたのはそれだった。...
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人望とは何か。考えたい時に読むキングダム後の世界「項羽と劉邦」

読書の師匠である祖父からの課題本「項羽と劉邦」。古代中国。殷→周→秦→漢と王朝が移り変わっていった流れの中の、秦→漢の部分にスポットライトが当てられた物語。秦といえば、漫画キングダム。キングダムは、秦が中国統一を果たすまでの過程が描かれてい...
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転職を決断する時、小説「沙門空海、唐の国にて鬼と宴す」に背中を押してもらいました。

「ちょっと密教の真髄を盗んでくるわ」と、真言宗の創始者・空海が、通常は20年かかる遣唐使の留学生活をたったの1年で終えて帰国できた(史実)。 しかも、無理矢理にでもこっそりとでもなく、皇帝はじめ周囲を納得させて堂々と。一体、どうやってそんな...
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ウイスキーを片手に、村上春樹さんの紡ぐ深い深い物語の海へ。

今年の4月に、村上春樹さんの新作長編小説が発表されるそうです。いちファンとして、大変嬉しい限りです。村上さんの小説は、人の心の奥底から汲み上げてきたような、どろどろと混沌としていて、そう簡単には言語化もしにくいもの。でもそれゆえに多くの人が...